茨城県では水戸市、取手市、つくば市などに7つの事業者が都市ガスを供給していますが、一般世帯の約70パーセントでプロパンガスが使われています。これは関東地方では高い比率です。オール電化のブームも下火になりつつあり、プロパンガスが主要なエネルギーの県といってよいでしょう。実際に峰消しているご相談の中でも、新築の住居をオール電化からプロパンガスに変更するという方もいらっしゃいます。
都市ガスとプロパンガスの価格の比較は、単純に金額を比較するだけでは出来ません。なぜなら、プロパンガスと都市ガスでは1立方メートルあたりのカロリーが違うからです。具体的にはプロパンガスは都市ガスの約2.2倍カロリーがあるので、1立方メートルあたりの単価を比較するには都市ガスの単価を2.2倍する必要があります。
以下は、茨城県内に都市ガスを供給している事業者の単価をプロパンガスに換算したものです。使用量によって料金体系が異なるので、仮に都市ガスを40立方メートル使用した場合の単価を掲載します。
ひと口に都市ガスと言っても、同じ茨城県内でさえ価格はまちまちなのがわかると思います。では上に挙げた単価とプロパンガスの単価を比較するとどうなるでしょうか。
茨城県のプロパンガス平均単価は、514円です(2014年12月、石油情報センター発表のデータ)。都市ガスの価格と比べてやはり高いのがわかります。ただしこれは平均的な単価との比較です。適正なプロパンガス単価(適正価格)と比較すると、様相は変わります。
当協会が茨城県において適正と考える単価は300~350円です(2015年2月現在)。対応できるガス会社や地域によって差はありますし、時期によって変動もありますが、常に茨城県の平均価格より100円以上は安価な設定です。この差が出る原因は何でしょうか。
プロパンガスは自由料金の商品です。と言っても特別なことではなく、電化製品や野菜などと同じで、販売店が自由に価格を決められるというだけですし、ガソリンの例を見てもこれが特殊なことではないのがわかります。ただし、プロパンガスの場合は様々な理由で、消費者側が販売店を選び辛い状況が続いてきました。そのため、ある意味ガス会社が言い値で価格をつけることが出来、他の商品に比べ非常に高い利益率をとってきたと言えます。
インターネットの発達などにより、ここ数年でようやく自宅のプロパンガス料金を見直そうという方が増えてきたようです。まずはご自宅の現在のガス料金が高いか安いかを料金自動診断で判定されてはいかがでしょうか。結果として「適正」あるいは「安い」のであれば問題はありませんが「高い」と出た場合には当協会にご相談いただければと思います。