LPガス料金が高いのには理由がある
「今月のプロパンガス代はなんだか高い気がするけど…」と思ったことはありませんか?光熱費の中でも一番高くなりがちなLPガスは「都市ガスより高い」と知られていながらも、消費者の多くは「みんながこんなものなら仕方ない…」とあきらめて利用しているのが現状です。
その理由は「LPガスは公共料金だからどの販売店でも料金は同じ」と思い込んでいるからです。しかし、LPガスは自由料金です。販売店がそれぞれ自由にバラバラの料金設定をしています。逆にいえば、消費者が自由に販売店を選べる商品なのです。
そこで今回は、安くて良心的なLPガス販売店を簡単に探す方法をご紹介します。その前に、LPガス料金を算出する元となる基本料金と従量料金について理解しておきましょう。賢くガス販売店を選ぶ第一歩です。
LPガス料金の仕組みを知る!~LPガスは自由料金~
電気や都市ガスなどの光熱費が公共料金であることから、いまだにプロパン(LPガス)も公共料金だと思い込んでいる人が圧倒的に多いため、実はLPガス販売店は利用者が自由に選べることが浸透していないのが実態です。
一般的にモノやサービスの料金が販売店によって異なるように、LPガスも販売店によって料金設定が違います。つまり、LPガスは販売店が自由に料金設定できる、商品として扱われるエネルギーなのです。LPガス料金の仕組みを知る前に必ず知っておきたいポイントは「LPガスは公共料金ではなく、自由料金」ということです。
LPガスはよく都市ガスと比較されますが、最も大きな違いは供給スタイルです。都市ガスは地中に埋めたガス管を通して各家庭にガスを供給しますが、LPガスはガス容器(ボンベ)をトラックに積んで直接各家庭へ配送します。
それ以外にも定期的な入れ替えや点検が発生することにより、都市ガスよりも手間とコストがかかります。このため、LPガスは都市ガスと比べると約20%も基本料金が高くなっていることがわかっています。
LPガス料金がわかりにくい理由
「プロパンガス(LPガス)料金は、わかりにくい」と思っている利用者が多いようです。それは、LPガス料金は販売店ごとに自由に設定できるため、非常にあいまいだからです。
つい最近まで、LPガス料金には料金表を公開する義務がありませんでした。料金明細を見ても請求額と使用量だけしか書かれておらず、計算式も一切書かれていないものまで存在していました。また、どこの販売店も原油価格が高騰すればすぐに値上げをして、逆に値上げの要因がなくなっても値下げをほとんど行ってきませんでした。
他の販売店とガス料金を比べる術もないので、消費者からのクレームを恐れる必要もないわけですから、好きなように価格調整を行ってきたといえます。さらに、LPガス販売店は互いに価格競争を避けて、高値安定でLPガス料金を設定してきました。
このような状況が長く続いているLPガス業界ですから、消費者がLPガス料金に疑問を持つのも当然ですよね。
そしてようやく、経済産業省資源エネルギー庁では2017年2月に、LPガスの料金透明化に向けてLPガスの法律の一部を改正しガイドラインを制定しました。そこでLPガス料金について料金の内訳および算定方法、料金制の考え方を書面に記載することが義務づけられました。
しかし、料金表の公開を推進するにとどめており、いまだに義務化はされていません。それを考えると消費者が「安い=適正料金の販売店を自分で選ぶ」ことが重要なのは明白です。販売店の料金をしっかり調べて契約をしましょう。
対象エリアとエリア情報では、お住いのエリアの適正価格が確認できます。
LPガス料金体系の種類と計算方法
自由料金制のLPガス料金は、ガス販売店ごとにコストや利益を考慮した料金プランを持っています。料金体系の種類には、二部料金制、三部料金制、最低責任使用料金制などがあり、これに基づいて利用者が支払う毎月のLPガス料金を計算しています。
二部料金制
全国の95%以上のLPガス販売店に採用されているのが二部料金制です。その名の通り「基本料金」と「従量料金」の二つの要素でガス料金を計算します。
基本料金 | 1.ボンベやメーターなど、LPガス供給の設備にかかる費用 2.保安や検針にかかる費用 |
---|---|
従量料金 | ガス使用量に応じてかかる費用(1m3あたり〇〇円と従量単価が設定されている) |
計算方法 | ガス料金=基本料金+ガスの使用量×従量単価 |
基本料金は、LPガスを供給するための設備の維持管理費で構成されています。ガス使用量にかかわらず、毎月固定で支払う金額です。
従量料金は、ガスの使用量に応じてかかる料金です。1m3あたり○○円と設定された従量単価が決められていています。使用量が多くなるほど従量料金は高くなります。
三部料金制
二部料金制の「基本料金」と「従量料金」に「設備使用料金」を加えてガス料金を算出するのが三部料金制です。二部料金制よりも項目が多いですがガス料金が高くなるというわけではありません。三部料金制の「設備使用料金」は、二部料金制で基本料金に含まれる設備使用料等を別項目として設けています。
基本料金 | 1.ボンベやメーターなど、LPガス供給の設備にかかる費用 2.保安や検針にかかる費用 |
---|---|
設備使用料金 | 1.ガスの配管を販売店から借り受けている場合の利用料 2.ガス漏れ警告器などの利用料 |
従量料金 | ガス使用量に応じてかかる費用(1m3あたり〇〇円と従量単価が設定されている) |
計算方法 | ガス料金=基本料金+設備使用料金+ガスの使用量×従量単価 |
最低責任使用料金制
最低責任使用料金制は、ある一定の使用量(最低使用量)までは「最低責任使用料金」として固定額の料金を設けています。最低使用量を上回らない限りは、ガス使用量にかかわらず同じガス料金を支払うことになります。上回る分のガス使用量は従量料金となり従量単価に使用量をかけて計算されます。
最低責任使用料金 | 1.ボンベやメーター等、プロパンガス供給の設備にかかる費用 2.保安や検針にかかる費用 3.一定量までのガス使用料 |
---|---|
従量料金 | 一定量を超過した分のガス使用量に応じてかかる費用(1m3あたり〇〇円と従量単価が設定されている) |
計算方法 | ガス料金=最低使用料金+一定量を超過した分のガス使用量×従量単価 |
このように、すべてのLPガス料金のプランに含まれている「従量料金」を左右するのが「従量単価」となります。販売店が利用者ごとに独自に設定しています。
早速、現在使っている販売店の従量単価をチェックしてみましょう。日ごろから「現在の販売店の料金プランが高いのかも…」と心配していた方は、思っている以上に割高なLPガス料金が設定されているかもしれません。今すぐ、料金自動診断で確かめてみてください。
高いLPガス料金を今すぐ安くしよう!
ここまで、LPガスの料金体系の種類と計算方法をご説明しました。あとは料金が安いガス販売店を選べばいいだけです。最善の方法は、ズバリ販売店の乗り換えです。
ただし、契約時の料金設定を安くして、その後徐々に値上げを始める販売店もあるので、極端に安い料金プランには注意が必要です。勝手な値上げをしない信頼できる販売店かどうかの見極めが必要です。
しかし、厄介なのがLPガス業界には問屋と販売店が混在しており、どちらも一般家庭に直接LPガスを販売しています。問屋の立場からすると、販売店は直接のお客様でもあるので、問屋は販売店の顧客を取るようなことはしない取り決めになっています。
仮に、あなたが現在利用しているAという販売店から、Bという問屋に乗り換えをしたいと希望を出したとしても引き受けてくれません。このような販売店同士のつながりは、一般には未公開の情報なので、消費者が自分にとって最適な乗り換え先を自力で探すのは簡単ではないのです。
そこでお勧めするのが「プロパンガス消費者協会」のガス会社乗り換えサービスです。消費者の立場に立ってLPガスの適正料金を打ち出している一般社団法人です。
あなたのお住いの地域や現在のガス販売店、ガス料金を基に、最適な乗り換え先販売店を無料で紹介します。契約後に万一、不当な値上げがあった場合には、協会が値下げ交渉を行う「適正価格保証」制度を導入しているので、適正な価格の維持が約束されます。
以下の無料問い合わせフォーム、もしくはフリーダイヤルからお気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回は、LPガス料金が高い理由、料金体系の種類とLPガス料金の計算方法について説明しました。ガス料金が高いという疑問を解消するには、まずLPガスが自由料金であること、またなぜLPガス料金がわかりにくいのかを理解することです。
少しでもLPガス料金についての理解が深まれば、毎月届く検針票や料金明細に目を通す機会も増えることでしょう。
料金が安くて優良なLPガス販売店を自分で探すとなると、複数の販売店に料金プランを聞いて比較しなければなりません。思いのほか面倒だと感じるかもしれませんね。そこでお勧めなのが「プロパンガス消費者協会」のガス会社乗り換えサービスです。
協会は優良なガス会社と連携し、利用者に代わって全ての手続きを代行します。また、不当な値上げを防ぐため、万が一不透明と思われる値上げがあった場合に値下げ交渉を行う「適正価格保証」も提供しているのでいつまでも安心して利用できます。ぜひ「プロパンガス消費者協会」に問い合わせてみましょう。