プロパンガスと都市ガスの違い
プロパンガスと都市ガスは共に家庭で使用されるガスですが、まずはどのような違いがあるのか見ていきます。
具体的なメリットとデメリットは後ほど詳しく説明しますので、ここではそれ以外の特徴をまとめました。
特徴 | プロパンガス | 都市ガス |
---|---|---|
原料 | 主にプロパンとブタンを成分とする液化石油ガス(LPG) | 主成分がメタンの天然ガス |
重さ | 空気より重いので床付近にたまりやすい | 空気より軽いので天井付近にたまりやすい |
保守管理 | 設置箇所ごとにボンベを交換・管理 | 一括供給で管理 |
用途 | 家庭用、業務用、屋外 | 家庭用、業務用 |
プロパンガスのメリット
プロパンガスの主なメリットは以下の通りです。
安定した供給
プロパンガスは、ボンベに入れて各家庭や施設に個別に配送されます。
そのため、地下の配管が地震などで損傷すると供給できなくなる都市ガスと違って、災害時にも迅速に供給可能です。
また、都市ガスが供給できない地域であっても、ボンベを運ぶことさえできれば供給が可能というのも大きなメリットです。
高い熱量
プロパンガスは都市ガスに比べて熱量が約2.2倍あるため、同じ火力を得るための使用量が都市ガスの半分以下で済むことになります。
そのため、中華料理店やラーメン店など、強火を活かした料理を提供する飲食店では、プロパンガスが使われることが多いです。
ただし、一般家庭で使われる都市ガス用のガスコンロはガスが多くでるようになっているため、火力の違いは感じにくいでしょう。
初期費用が抑えられる
プロパンガスは、ボンベを設置して簡単な工事をするだけで使い始められます。そのため、初期費用は通常15万円程度と比較的手頃です。
一方、都市ガスの場合、供給エリア内であっても新たに配管の引き込み工事が必要で、工事費用は通常10~15万円程度です。
しかし、これに加え自宅がガス管から離れている場合、ガス管の長さ1mあたり1~2万円の追加費用が発生するため、予想以上に高額になるケースがあります。
プロパンガスのデメリット
このように、プロパンガスにはメリットが多いのですが、都市ガスと比較してデメリットもあります。
スペースが必要
プロパンガスを利用するためには、ガスボンベを設置するためのスペースが必要です。
一方で、都市ガスは配管が地下にあるため、ガスボンベを置く場所を確保する必要はありません。
そのため、一戸建てでプロパンガスの利用を検討する場合、ガスボンベを配置するスペースを考える必要があります。
ガス料金が高め
プロパンガスは都市ガスと比較して料金が高いです。平均的に1.5倍〜2倍ほど高いといわれています。
都市ガスは2017年に自由化されるまで、公共料金として決められた価格で提供されていたため、安い料金で使うことができています。
しかし、プロパンガスはそれよりずっと前から自由料金のため、ガス会社が自由に料金を設定してきました。
プロパンガスは「公共料金」だと思い込んでいる方が多いため、値上げをされても価格交渉をする方がおらず、結果的に繰り返された値上げによって相場が高くなっているのです。
ご自宅が契約しているプロパンガス会社の料金が高いかどうか気になる方は、ぜひこちらの料金診断をお試しください。
プロパンガスのデメリットを解消する方法
プロパンガスの最大のデメリットは「料金が高い」ことです。
しかしこのデメリットは、「適正価格」で提供するプロパンガス会社と契約することで解消できます。
一般社団法人プロパンガス消費者協会は、プロパンガスの不透明な料金体系を変えるために、独自の「適正価格」を定め、これに賛成してくれるガス会社を会員として増やしてきました。
協会はこの「適正価格」で供給する会員ガス会社を消費者の方々に紹介しているため、「料金が高い」というデメリットを解消できるのです。
また、ガス会社によっては最初は安い単価で契約し、後から不当な値上げをするところもあります。
その点、協会では「適正価格保証」をつけているため、協会から紹介されたガス会社と契約を続けているは、不当な値上げがおこなわれることはありません。
「不当な値上げ」とは、正当な理由(原油価格の高騰や人件費の高騰など)が無いにも関わらず値上げをすることです。
プロパンガス会社では昔から自由料金制のため、自由に料金を決める=値上げすることができるのです。
値上げをする際も、特に理由を必要としません。そのため契約時に格安だったとしても、好きなときに値上げして元の価格に戻すことができるのです。
「適正価格保証」はこのような好き勝手な値上げをおこなわないという約束と同じ意味を持ちます。
「プロパンガスを検討しているが料金が高いと聞いて不安」
「現在利用中のプロパンガスの料金が高い」
そんなお悩みのある方は、ぜひ一度協会へ相談してみてください。