北海道の相談事例
北海道の坂本さん(仮)の場合
相談のきっかけ
北海道札幌市にお住まいの坂本さんは、15年前にハウスメーカーに依頼して家を新築しました。プロパンガスは、ハウスメーカーに紹介されたガス会社と契約しました。
最近になって、近所の方からプロパンガスの料金が高くなって困るという話を聞いたので、自宅のガス料金も気になり、過去と現在の請求金額を比較してみたそうです。
すると、使用量はさほど増えていないのに、金額だけがかなり高くなっていることが分かりました。
お風呂は灯油なので、プロパンガスの使用は台所だけで、ひと月の使用量は少ない方です。にもかかわらず料金が高いことに奥様も納得がいかないとのこと。
ネットでいろいろ調べたところ、プロパンガスは平均価格と適正価格が異なる事実を知り、当協会にお問い合わせいただきました。
相談の概要
坂本さんは当初、プロパンガスはハウスメーカーに紹介された会社だったので、安心してまかせっきりにしていたそうです。もちろん良心的なガス会社であれば、何の問題もありません。
しかし、プロパンガスは自由料金なので、ガス料金をいくらに設定するかはガス会社の自由裁量です。
またプロパンガスは輸入に依存したエネルギー商品でもあるので、ガソリンや灯油のように原油の高騰や為替の変動の影響を受けざるを得ず、多少の値上げが避けられない場合もあります。
それをいいことに、会社によっては、少しずつ値上げするような会社もあるので注意が必要です。
新築のプロパンガスは、ハウスメーカーの紹介で決める方が多いですが、こういうガス会社はハウスメーカーにマージンを支払って顧客を得ていることがほとんどです。
そのため、ハウスメーカーに払ったマージン分を回収するため、その分を顧客のガス料金に上乗せしている場合も多くあるので、一般に単価は高くなる傾向にあります。
さて、坂本さんが気になった平均価格と適正価格についてですが、まず、平均価格というのは石油情報センターが定期的に発表している数値のことですが、これはあまりあてになりません。
というのも、この数値はプロパンガス会社の自己申告で算出されたものなので、数字に信頼がおけません。
高い料金を取りたいガス会社にしてみれば、平均価格が高ければ自社の高い料金も説明がしやすいので、意図的に高く申告している可能性が否定できないからです。
これに反して、適正価格は当協会が独自に定めたもので、ガス会社にとっては事業運営に必要な利益を確保することができ、また消費者にとっては、都市ガスと比べても遜色なく安心してプロパンガスを利用できるという、双方の歩み寄り価格です。
この平均価格と適正価格を比べると、平均価格の方が高く、両者の間には大きな差があります。残念ながら多くのガス会社は、この平均価格の方をアピールすることで、自社の価格設定の正当性を主張しているようです。
当協会の取り組み
坂本さんの現在のガス料金を診断してみると、1立方メートルあたり830円ということが分かりました。当協会が推奨している札幌市の適正価格である528円前後に比べると、302円ほども高いことになります。
これでは、たとえ台所だけの少ない使用量でも、家計には大きく影響しますから、坂本さんの奥様が動揺されたのも無理はありません。
そこで当協会からは、さっそく札幌市で適正価格の維持をお約束いただける会員ガス会社で、さらに灯油の配送も可能なガス会社をお探しして紹介いたしました。
適正価格の協会会員ガス会社を
紹介しました
<現在の平均価格> |
<当協会の適正価格> |
基本料金=1,980円 |
基本料金=1,760円 |
従量単価=830円 |
従量単価=528円 |
変更後の効果
年間38,880円の節約を実現
<従来の プロパンガス料金> |
<変更後の プロパンガス料金> |
約10,280円 |
約7,040円 |
※10m3使用した場合で比較
坂本さんの声
台所だけの使用でも年間にするとかなりの金額になることが分かり、本当に助かりました。灯油も今までより安く配達してもらえるようになり、うれしい限りです。
北海道内ではまだプロパンガス会社を変更すること自体、あまり一般的ではないと思いますので、友人にも紹介したいと思いました。
2021年11月 変更