プロパンガスと都市ガスの6つの違い
1.プロパンは分散型エネルギーだから災害時に強い
プロパンガスは、都市ガスのように一本の導管に何百何千もの家庭が接続されている訳ではありません。一戸建て家庭はそれぞれの自宅にボンベが設置されて独立しています。
それだけに災害時には強く、都市ガスのように復旧に何ヶ月もかかるということはありません。せいぜい1~2週間もあれば復旧し、最短では数日ということもあります。
最近では、オール電化にした家庭が、災害時のことを考えてコンロだけはガスにするというケースが増えています。
2.プロパンは自由料金だから、販売店によって料金がバラバラ
プロパンガスは、都市ガスや電気のように公共料金ではありません。野菜や果物、魚や肉などと同じ自由料金です。
だから、販売店の数だけ料金表があると言えます。また、個々の家庭においてもあるエリアの価格が同じであることは少なく、まったくバラバラになっています。
同じ時期に10件の家が建てられたとしても、5年後に調べてみたら10件とも価格が違うこともあります。
3.クリーン・エネルギーだから環境に優しい
プロパンガスは、クリーン・エネルギーと言われています。その理由は下記の通りです。
- 化石エネルギーの中では、燃焼時の排気ガスに含まれる二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(Nox)、硫黄酸化物(Sox)などが少ない。
- フロンガスはオゾン層を破壊するガスとして知られていますが、プロパンはフロンガスの代替としてスプレー等で利用され環境を護ることに貢献しています。
4.熱量(カロリー)が都市ガスに較べて2.23倍
プロパンガスは、都市ガスと比較すると熱量(カロリー)が2.23倍多いです。気体のプロパンガスを燃やすと1m3当たり24,000kcalの熱量が発生します。
一方の都市ガスは同じ1m3を燃やして10,750kcalですので、その差は2.23倍です。この熱量の高さが中華料理店などでは重宝されています。炒め物などでは強火でサッと行うことで味が美味しく、見た目にも色鮮やかに仕上がるのです。
5.プロパンガスは常温で液化するので貯蔵が簡単
プロパンガスは圧縮(約8.5気圧)することで簡単に液体になります。都市ガスは液化することができないので大規模なタンクが必要ですが、プロパンなら液体にすると体積が250分の1になるので貯蔵や運搬も楽です。
6.プロパンガスの主原料は石油
プロパンガスの主原料は石油ですが、都市ガスの主原料は天然ガスです。ただ、プロパンガスも天然ガスを主原料としたものも世界的に見ると半分くらいはあります。
最近米国でシェールガスの生産が急激に増えていますが、シェールガス採掘に伴ってプロパンガスも生産されるので今後価格の低下も期待されています。