千葉市には、稲毛区、中央区、花見川区、緑区、美浜区、若葉区と6つの行政区がありますがいずれの地域でもプロパンガスが使用されています。世帯数の正確な数値はわかりませんが、ご相談をいただくことが多いのは若葉区、花見川区あたりです。相談内容は様々ですが、「プロパンガスの訪問営業が来たが信用できるかどうか知りたい」というものが多くあります。
南関東で、千葉市と同じく県庁所在地にあたり行政区を持つさいたま市、横浜市や川崎市、相模原市などやはり行政区を持ち人口の多い市ではプロパンガス会社の訪問営業が非常に活発です。ガス会社を選ぶ際の選択肢が増えるのは悪い事ではありませんが、殆どの訪問営業では契約した時の料金がその後も維持されることはありません。なぜなら訪問時には契約をしてもらうために、破格に安い単価(売り込み価格)を提示する営業員が大半だからです。売り込み価格というのはガス会社の採算がとれないような安価ですので、その後は利益を出すために値上げをされてしまいます。
訪問販売の料金が安過ぎないかどうかの目安は、おおむね300円です。300円を切るような単価での供給は基本的には厳しいのが現実です。ただし、2015年1月現在ではプロパンガスの輸入原価がここ数年で最安値と言えるほど下がっていますから、瞬間的には300円を切る料金での供給も可能な会社もあるでしょう。
逆に言えば、輸入価格が底値と言えるほど安い状況だからこそ300円を切ることが可能な会社もあるということなので、「単価は270円、先々の値上げはありません」というような営業トークは疑ってかかるのが賢明でしょう。実際に売り込み価格で契約してしまった後値上げされてしまうというのは、千葉市緑区の事例などにあるように、枚挙にいとまがありません。
プロパンガスは大半を輸入に頼っているエネルギーです。必然的に輸入原価は販売価格に反映します。ですから、適正価格も時期によって変動がありますが、千葉市の目安としては概ね300円台前半と考えればよいでしょう(2015年1月現在では300~350円です)。ところが千葉市の平均価格となるとこれより遥かに高いのが現状です。
ここ数年、千葉市の適正単価は上に書いたように300円台前半で推移していますが、平均価格はと言えばほぼ500円前後です。その差は常に150円以上あると言えます。これは平均価格が市場原理を反映していないことが原因です。最近でこそプロパンガスは自由料金であることが徐々に知られてきましたが、以前は料金が高いと思ってもそういうものだと諦めている消費者が大半でした。そのため料金はガス会社の言い値のような状態でした。それが現在も続いていると言えます。
戸建にお住まいであれば、まず料金自動診断を試してみてはいかがでしょうか。適正な料金であれば問題はありませんが、高いようであればガス会社の見直しをお奨めいたします。